税理士

第6回:「二次相続と家族信託」——“次の代”まで安心な資産の渡し方

■「一度相続を終えたら安心」ではない理由相続には「一回きり」では終わらない構造があります。たとえば——夫が亡くなったあと、妻が財産を引き継ぐ。その後、妻が亡くなると、今度は子どもたちに相続が発生します。この2回目の相続を、「二次相続」と呼び...
税理士

第5回:「実家をどうする?」——売却・リフォーム・賃貸、3つの選択肢と相続税の行方

■「実家をどうするか」問題は、誰の家にも訪れる両親が亡くなった後に残る「実家」。相続の場面で最も悩ましいテーマのひとつです。「空き家のまま放置しているけれど、どうすべきか分からない」「兄弟で話がまとまらない」「相続税の支払いに充てるために売...
税理士

第4回:「もめない相続」への第一歩——遺言書と法務局保管制度を正しく使う

■「うちは仲がいいから大丈夫」…本当にそうですか?相続で一番多いトラブルは、実は“お金持ちの家”ではなく“普通の家”で起きています。最高裁判所の統計によると、遺産分割をめぐる家庭裁判所の調停件数は、近年約1万7千件。しかも約8割が「遺産5,...
税理士

第3回:「生前贈与」「教育資金」「住宅資金」——2024改正で変わる“もらい方・渡し方”の新ルール

■「贈与すれば安心」では済まない時代へ「毎年110万円以内の贈与なら非課税だから安心」。そんなふうに考えている人は今でも多いでしょう。しかし――その“常識”は、もう古くなりつつあります。2024年度の税制改正で、贈与税と相続税の一体化(通称...
税理士

第2回:「小規模宅地等の特例」をどう使うか——“実家対策”の落とし穴と節税の鉄則

■「相続税がかからない」と思っていたのに…前回の記事では、「まさか私も相続税?」というテーマで、地価上昇や基礎控除の引き下げによって相続税の対象者が急増している現実を紹介しました。実はその続きとして、多くの人が「うちは大丈夫」と思っている理...
税理士

「まさか私も相続税?」——広がる“課税の輪”と、家族で考える相続の準備

■「うちは関係ない」と思っていませんか?「相続税がかかるのは、一部の資産家だけ」——そう信じている人は少なくありません。しかし、地価の上昇や基礎控除の引き下げによって、「相続税がかかる家庭」は確実に増えています。たとえば、都内で両親と暮らす...
FP

取り崩し投資の新戦略③(最終回)キャッシュフロー設計の実践 ― 四半期分配型と再現性のある投資

◾️「取り崩す」から「息づかせる」へこれまでの2回で、「取り崩しは悪ではない」「長持ちさせるための取り崩し率」という考え方を整理してきました。最終回では、いよいよ実践編。「毎月、いくら分配金を受け取り、どう生活に組み込むか」という“キャッシ...
FP

取り崩し投資の新戦略②「資産を長持ちさせる取り崩し率」――4%ルールを超えて考える日本型の設計

◾️「長生きリスク」とは、“お金が続かないリスク”のこと人生100年時代。多くの方が、60歳前後で一度「この先、資産は何年もつのだろう?」と考えます。たとえば、65歳で退職金を受け取り、年金とあわせて老後生活を始めるとします。貯蓄・投資の総...
FP

取り崩し投資の新戦略①「取り崩すことは悪ではない」――毎月分配型の功罪と進化

◾️“取り崩す”ことに罪悪感を感じていませんか?投資をしている方の多くは、「なるべく減らさない」「元本を守る」という考え方を大切にしてきたと思います。確かに、それは大切な姿勢です。しかし、人生100年時代。資産を「守る」だけでなく、「生かす...
人生100年時代

「静かな退職」と人生100年時代― 働き方を変えれば、生き方が変わる

最近、「静かな退職(Quiet Quitting)」という言葉を耳にするようになりました。会社を辞めるわけではないけれど、残業をやめ、与えられた仕事を淡々とこなして帰る。“自分の人生を仕事に奪われない”という静かな意思表示です。少し前までな...