〜人生100年時代にどう備えるか〜
世帯年収が1500万〜2000万円に達するパワーカップル。現役世代としてはかなりの経済力があります。
しかし、人生100年時代において「今の収入の高さ=将来の安心」ではありません。
実際、総務省の家計調査ではパワーカップル世帯でも消費支出は月32万円前後にとどまり、残りは貯蓄に回す傾向があります。豊かに暮らしているように見えても、将来不安の大きさが影響しているのです。
老後資金はどれくらい必要?
金融庁の報告書で話題になった「老後2000万円問題」。夫婦の平均的な生活を前提とした試算でした。
ですが、人生100年時代では退職後30〜40年の生活費を考える必要があり、実際には2000万円どころか3000万〜5000万円が必要になるケースもあります。
教育費や住宅ローンを終えたとしても、
- 医療・介護費の増加
- インフレによる生活費の上昇
- 長生きリスク
といった不確定要素が老後資金を押し上げます。
共働きだからできる積立と投資
夫婦それぞれに安定収入があるからこそ、リスク分散した資産形成が可能になります。
- iDeCoや企業型DC:老後の年金づくりに直結
- NISA(新NISA):長期・分散投資で資産形成
- 保険の活用:万一の保障と老後資金準備のバランス
例えば夫婦それぞれがiDeCoを月2万円ずつ積み立てると、30年間で1500万円以上の老後資金を準備できます。これにNISAや預貯金を組み合わせれば、将来の安心度は大きく高まります。
働き続けることが最大の資産
人生100年時代の最大のリスクヘッジは「働き続けられる力」です。
- スキルを磨き、キャリアを途切れさせない
- 女性も男性もライフイベントでキャリアを諦めない
- 夫婦で家事・育児・介護をシェアして就労を継続する
これこそが、単なる「お金の貯め方」以上に重要です。共働きでキャリアを維持できれば、年金も2人分増え、退職金も2人分。長期的にみればこれが最大の強みになります。
まとめ
パワーカップルは「稼ぐ力」に恵まれていますが、老後の安心は「今の高収入」だけでは保証されません。
- 長寿社会を見据えた資産形成
- 働き続けるためのキャリア戦略
- 共働きを支える社会制度の利用
この3つを組み合わせることで、人生100年時代にふさわしい「豊かな老後」が見えてきます。
📌参考:2025年9月7日付 日本経済新聞朝刊
という事で、今回は以上とさせていただきます。
次回以降も、よろしくお願いします。
