インボイス制度って何?なぜ始まったの?

税理士
水色 シンプル イラスト ビジネス 解説 はてなブログアイキャッチのコピー - 1

<記載日:2025年8月26日>

今までの記事で、インボイス制度については色々と書かせていただきましたが…
そもそも…
「インボイス制度ってよく聞くけど、何のこと?」
「自分にも関係あるの?」…
そんな疑問を感じている方が多いかと思います…。

そうですね…
少なくとも、副業されている方やフリーランスの方に関しては関係ありますよね…。
ということで、今更ですが…
インボイス制度について、基本的なことや仕事にどう影響するかを実務目線で書かせていただきます!

まず最初に…
今回は、
「インボイス制度ってそもそも何?」
「なぜ始まったの?」
というところから確認しますね。

1. インボイス制度って何?
インボイス制度とは、正式名称を「適格請求書等保存方式」といい、消費税の仕入税額控除を受けるために必要な書類(インボイス)を定めた新しいルールです。

<従来のやり方(2023年9月まで)>
・請求書や領収書がざっくりしていても、消費税の仕入税額控除が OKだった

<新制度(2023年10月~)>
・一定の記載がある「インボイス(適格請求書)」がないと仕入税額控除NG
・発行できるのは、税務署に登録した「適格請求書発行事業者」のみ
つまり…
→「登録しない=インボイスを発行できない」
→「発行できないと取引先に迷惑がかかる」可能性も…

2. なぜインボイス制度が始まったの?
大きな目的は2つあります。

① 消費税の“二重控除”や不正を防ぐため
これまでの制度では…
実際に納税していない免税事業者でも、相手が仕入税額控除を受けられる仕組みでした。
それに対して、インボイス制度は「納税している人=課税事業者」からの請求書だけをOKにすることで、“払ってない消費税の控除”を排除し、公平性を図る狙いがあります。

②企業間の取引記録を正確に管理するため
インボイスは「誰が」「いくらで」「どんな税率で」売ったのかが明記されるため、企業間取引の透明性が高まり、税務処理も明確になるという期待があります。

3.自分(副業ワーカー・フリーランス)は関係あるの?
はい、あります。
たとえあなたが副業で月5万円程度の売上でも、今後は下記のようなケースで影響を受けます。

例1) クライアントから「インボイス登録していますか?」と聞かれる
→登録していないと、相手が仕入税額控除できず、取引打ち切りになることも…。

例2)同業者との外注・委託で「インボイスなしだと支払額を下げます」と言われる
→ 実質的に報酬が減るケースが発生。

4. 「免税事業者」にも影響するのがポイント
これまでは、売上 1,000万円以下の人は「免税事業者」として消費税を納める必要がありませんでした。
しかしインボイス制度では…

・登録しない → 消費税は納めないがインボイス発行不可(取引に影響)

・登録する→インボイス発行可能になるが、課税事業者となり消費税納税が発生
→「登録すれば納税義務が発生」するため、慎重な判断が必要になります。

【まとめ】
・インボイス制度は 2023年10月スタートの新制度
・適格請求書(インボイス)がないと、相手が消費税の控除を受けられない
・免税事業者も、登録するかしないかの判断が必要
・副業ワーカー・フリーランスでも「関係ない」とは言えない時代に。

ということで…
今回はこれくらいにさせていただき…
次回は、登録した方がいいのか?しない方がいいのか?
についての判断のポイントを書かせていただきます!

次回以降も、よろしくお願いいたします!

タイトルとURLをコピーしました