税金

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「資産移転の時期の選択に中立的な税制」とは?――7年加算・相続時精算課税の改正をやさしく解説

2024年(令和6年)から、相続税と贈与税の関係が大きく変わりました。相続開始前3年以内の贈与を相続財産に加算していた従来の制度が、「7年加算」へと拡大されたのです。この改正の背景には、長年の課題とされてきた「資産移転の時期の選択に中立的な...
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第3回:相続時の精算と実務上の注意点

1️⃣ 相続発生時にどう「精算」されるのか?相続時精算課税制度は、生前贈与時点では一旦贈与税を前払いし、最終的に相続のタイミングで全体を清算する仕組みです。贈与時点では2,500万円までの特別控除で贈与税がゼロになることも多いですが、相続時...
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第2回:住宅取得資金の贈与 ― 相続時精算課税の特例を活かす

1️⃣ 「住宅取得資金の贈与」は相続時精算課税の王道「マイホームを買う子や孫にお金を援助したい」。そんなとき、住宅取得資金の贈与特例+相続時精算課税の併用が非常に有効です。通常、相続時精算課税の贈与者は「60歳以上」に限られますが、住宅取得...
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「相続時精算課税制度」の基本と注意点~令和6年改正で変わったポイントをわかりやすく解説~

1️⃣ 相続時精算課税制度とは?「相続時精算課税制度」とは、親や祖父母から子や孫へまとまった財産を贈与したときに、贈与時点で一旦贈与税を支払い、相続時に精算する制度です。従来の「暦年贈与課税(毎年110万円まで非課税)」と異なり、最大2,5...
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生前整理と家財の処分 ― 相続前にやっておきたいこと──“残すもの”と“手放すもの”を、自分で選ぶ

■ 1.「生前整理」とは、“終活”の第一歩「生前整理」というと、「もう終わりを考えるのは早い」と思われがちです。でも本来は――💬 “これからの人生を心地よく生きるための整理”です。家の中のモノ、預金や保険、不動産などの財産、そして人間関係や...
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不動産を共有したまま相続するリスクと解消法──「みんなのもの」が、やがて「誰のものでもなくなる」?

■ 1.相続で“共有名義”になるってどういうこと?親の家や土地を兄弟姉妹で相続したとき、「それぞれの持ち分を決めて共有名義にする」というケースがよくあります。例)父の土地を、長男・長女・次女の3人で相続→ 登記上は「各3分の1ずつの共有」と...
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空き家と固定資産税 ― 相続後に損をしないポイント──“相続した家”を放置するとどうなる?

■ 1.空き家を相続したら、税金はどうなる?親や祖父母の家を相続したけれど、「誰も住まないから、とりあえずそのままにしてある」という人は多いもの。ところが――🧾 相続した空き家を放置すると、思わぬ税金負担が増えることがあります。特に注意が必...
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相続登記義務化と不動産の名義変更手続き──“名義を変えるだけ”が、実は大切な家族の手続き

■ 1.なぜ今「相続登記の義務化」が話題に?2024年4月から、不動産の相続登記が義務化されました。つまり、親の家や土地を相続したら、必ず名義を変えなければならないというルールです。これまで日本では、相続しても登記をしないまま放置されるケー...
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おひとりさま相続 ― 兄弟・甥姪へどうつなぐ?──「自分がいなくなった後」の安心をどう残すか

■ 1.「おひとりさま」の相続とは?近年、結婚をせず、子どもを持たないまま人生を歩む人が増えています。総務省の調査によれば、単身世帯は全世帯の約4割にのぼり、いまや「おひとりさま相続」は珍しいことではありません。ただし、相続の仕組みは“家族...
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家族信託ってなに?──認知症・高齢期の財産管理入門

■ 1.「もしものとき」に備えて、財産を守るしくみ高齢化が進む今、「親が認知症になったらお金の管理はどうなるの?」という相談が急増しています。実は、認知症になると銀行口座や不動産が凍結される可能性があることをご存じですか?成年後見制度を使う...