10月からは、テレビやネットを通じた「情報の受け方」と、働き方に関わる制度でも新しい仕組みが始まります。
一つはNHKの有料ネット配信サービス。もう一つは、育児やリスキリング(学び直し)を後押しする新制度です。
NHKが有料ネット配信を開始 ― 「NHK ONE」
仕組み
NHKは10月から「NHK ONE(ワン)」という有料インターネット配信サービスをスタートさせます。
- 背景:放送法改正により、NHKのネット配信が「必須業務」に格上げされたため。
- ポイント:受信料を払わなければネット配信は視聴できない仕組み。
これにより、テレビを持たずスマホやPCで番組を楽しんできた人も、受信料の対象になります。
議論を呼ぶ「受信料」制度
- 「テレビを持たないのに受信料を払うのは納得できない」という声が出やすい。
- 一方で、「公平な負担」として受信料制度の一貫性を守る狙いもある。
今後は、テレビ世帯とネット利用世帯の「受信料の在り方」が改めて社会的な論点となりそうです。
働き方支援① 育児中の社員への新義務
10月から、企業に対して子育て中の社員を支援する制度導入が義務化されます。
- 対象:3歳~小学校就学前の子どもを育てる社員
- 内容:テレワーク、短時間勤務、始業時刻の変更などのうち2つ以上の措置を導入することが義務に
ポイント
- これまで「努力義務」にとどまっていた部分が、企業の義務に。
- 子育てと仕事の両立支援が広がる一方で、中小企業には制度設計・人員調整の負担も増えます。
社員にとっては「子どもと過ごす時間を確保しやすくなる」一方で、同僚の業務量増加など、職場全体の理解と協力が不可欠です。
働き方支援② リスキリングを支える「教育訓練休暇給付金」
人生100年時代を背景に、学び直しを支援する新制度も始まります。
制度の概要
- 名称:教育訓練休暇給付金
- 対象:雇用保険に加入する労働者
- 条件:30日以上の無給休暇を取得し、教育訓練を受ける場合
- 内容:休暇期間中、賃金の5~8割を最長150日支給
利用のハードル
- 長期の無給休暇を取るためには、職場の理解が欠かせない。
- 子育てや介護を抱える世代には活用しにくい場合も。
一方で、「ITスキルを学び直す」「資格取得を目指す」など、キャリアを大きく転換したい人には強力な後押しとなります。
暮らしへの影響 ― 「情報」と「仕事」をどう変えるか
- NHKネット配信は「情報の受け取り方」をめぐる新しいルールを突きつけます。
- 働き方支援制度は「家庭と仕事の両立」「キャリアの再設計」を促します。
どちらも「時代の変化に合わせた新制度」といえますが、実際に活用するには個人の選択や職場の理解がカギになります。
📌 参考:
- 「75歳以上 医療費上限上げ」日本経済新聞(2025年9月28日付)
という事で、今回は以上とさせていただきます。
次回以降も、よろしくお願いします。
