ひとり社長・小規模スタートアップにこそ必要な「企業統治」の考え方

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ひとり社長や少人数で始まるスタートアップでは、「自分で全部決められる」ことが最大の強みです。
意思決定が速く、無駄な会議もなく、環境変化に柔軟に対応できます。

一方で、この強みは裏返せば大きなリスクにもなります。
判断を止める仕組みがなく、誰もブレーキを踏めない状態は、知らないうちに経営の暴走を招きかねません。
規模が小さいからこそ、企業統治の考え方が重要になります。

「ひとりで決められる」ことの落とし穴

ひとり社長の場合、経営判断と業務執行が完全に一体化します。
誰にも相談せずに決められる反面、「その判断が本当に妥当か」を確認する視点が不足しがちです。

特に注意すべきなのは、
・資金繰り
・契約条件
・法令対応
・顧客対応
といった、後から取り返しがつかない分野です。

問題が起きてから「誰も止めてくれなかった」と感じても、組織構造上、それは当然とも言えます。

形式的なガバナンスは不要、考え方が重要

小規模スタートアップに、いきなり社外取締役や複雑な内部統制は現実的ではありません。
しかし、ガバナンスは制度ではなく「考え方」です。

例えば、
・重要な意思決定は一晩置く
・第三者に説明できる形で判断理由を書き出す
・自分の判断に反対する立場をあえて想定する

こうした小さな工夫も、立派なガバナンスの一部です。

「自分をチェックする仕組み」をどう作るか

ひとり社長にとっての企業統治とは、「自分をどう管理するか」に尽きます。
そのためには、外部の視点を意識的に取り入れることが欠かせません。

・税理士や社労士など専門家との定期的な対話
・信頼できる同業者や先輩経営者との情報交換
・過去の不祥事や失敗事例を学ぶ習慣

これらは、社内にチェック機能がない小規模事業者にとって、実質的なガバナンス機能を果たします。

ガバナンス教育は「将来の自分」への投資

従業員がいない段階でも、ガバナンス教育は無駄になりません。
むしろ、自分自身がガバナンスリテラシーを身につけることで、将来の組織拡大に備えることができます。

人を雇い始めてから慌ててルールを作るよりも、
最初から「何を大切にする経営か」を言語化しておく方が、後のトラブルを防げます。

結論

ひとり社長・小規模スタートアップにとって、企業統治は大企業の話ではありません。
それは、自分の判断を客観視し、事業を長く続けるための安全装置です。

スピードと統治は対立するものではなく、両立できます。
小さなうちから統治の感覚を身につけておくことが、結果として自由度の高い経営を守ることにつながります。

参考

・日本経済新聞「スタートアップ、企業統治が必須」
 アビタス教育総研 主任研究員 毛利弘通(2026年2月10日朝刊)


という事で、今回は以上とさせていただきます。

次回以降も、よろしくお願いします。

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